SSH(スーパーサイエンスハイスクール)

茶畑 SR times 第19号 「第2学年 先端科学技術講演会」

SR19号ロゴ

SR19号写真1  ●5月13日に,東北大学百周年記念会館「川内萩ホール」を会場として,2011年ノーベル化学賞受賞者であるダン・シェヒトマン(Dan Shechtman)教授の講演会「準結晶-結晶学のパラダイムシフト-」がありました。
 講演は英語によるものでしたが,日本語でまとめたものを掲載します。

そもそも,「準結晶」とは?

結晶            準結晶          アモルファス

(crystal)       (quasicrystal)     (amorphous)

SR19号写真2 SR19号写真3

規則正しい        規則正しい…?      規則正しくない

・結晶…原子がキレイに規則正しく(周期的に)並んでいる。 Ex.)食塩(NaCl)
・アモルファス…非晶質。並び方にまったく秩序がない。  Ex.)ガラス
シェヒトマン博士の発見までは,固体材料にはこの2つの状態しかないと思われていた。
しかし,第3の構造である「秩序はあるが,規則正しくない(周期的でない)」状態が発見された。

これこそが準結晶である。

SR19号写真4  準結晶の大きな特徴は,回折像が5回や8回以上の回転対称性を持つことである。準結晶の発見以前は, 「回折像は1回,2回,3回,4回,6回の回転対称性しか考えられない」とされていた。だがシェヒトマン博士らによって得られた回折像は5回回転対称性を有しており,正二十面体(イコサヘドロン:icosahedron)の3次元構造をもつことが導き出された。
 このことにより,結晶の定義は改訂させられた。 以前は「原子,分子あるいはイオンが規則的に順序づけられ繰り返す3次元立体構造の固体」という定義だったが,新しい定義は「回折像が本質的に離散的(とびとび)な任意の固体」となった。
 ただし,シェヒトマン博士の発見は,はじめは信じてもらえず,嘲笑されたり,勉強しなおせと言われたり,論文を投稿しても拒絶されたりしたそうである。それでもあきらめずに真実を主張し続けた結果,過去の常識が覆されることになったのである。

感想

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  •  ノーベル賞受賞者という,願ってもめったに会うことのできない方から講演をいただけて,とても光栄だった。ただ,内容はまったくと言っていいほど 理解できなかった。英語の理解に苦労したので,日ごろから英語の学習に取り組みたい。
  •  準結晶というものの存在を初めて知った。結晶は塩化ナトリウムなどでなんとなく身近な気がするが,それを覆す新たな性質をもつ物質があることに驚いたと同時に, 科学の奥深さを知った。身近なところに科学が潜んでいると思うと,とてもわくわくする。
  •  なんといっても英語の理解に苦しめられた。言っていたことは1割も理解できなかったが,プレゼンテーションの仕方(語調・目線・観衆のひきつけ方・・・) で様々なことが学べた。学術研究で様々な発表の場があるが,そういった場面に生かしていきたい。
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  •  私は文系で,まず結晶の復習をしなければならない(私は理科が大の苦手です…。)と思いました。英語を聞き取ることは全くできませんでしたが, スライドの図が理解をいくらか助けてくれました。文系だから…と理科関係から遠ざかるのではなく,少しでも理科関係を理解して,自分の知っている世界を少しでも 広げていきたいと思います。
  •  学校の英語の授業は理解できても,実際に習った内容を実生活に結び付けるのはとても難しかった。英語の講演ということでどれだけ聞き取れるか楽しみだったが, 全然だめだった。内容は前述のとおり聞き取れなかったが,結晶という身近なものを科学的に突き詰めるとこのような新たな物質が見つかることに衝撃を受けた。
  •  今回は準結晶ということで科学のお話だった。科学でもとりわけ「化学」が中心なのかと思いきや,講演の中には「タンジェント(三角比)」や,「リボソーム (生物)」など,様々な分野の単語が融合していた。1年次の先端技術講演会でも感じたことだが,一つの物事を研究するには研究内容についてだけではなく幅広い教養 が必要なのだと改めて感じた。

編集後記

SR19号写真7  今回は2011年のノーベル受賞者のダン・シェヒトマン教授に「準結晶」について講演していただきました。講演は英語によるもので,内容は難解でしたがその内容は 大変興味深いものでした。現在,事実として教科書に掲載されているようなことも新たな発見によって覆っていくものだということがわかったのではないでしょうか。 皆さんも当たり前のことを当たり前だと思わずに生活してみると面白いことが発見できるはずです。

※本文中の図1は以下のサイトより引用したものである。
 科学者のつぶやき「2011年ノーベル化学賞は『準結晶の発見』に!」
 http://www.chem-station.com/blog/2011/10/2011-2.html

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