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茶畑 SR times 第21号 「合同巡検」

SR21号ロゴ

 69回生が7月10日~11日に行った合同巡検,及びそれに先立って開催された合同巡検講演会(生物・考古学)の内容やアンケート 結果等について紹介します。

「生物」講演会

SR21号写真1  先日,6月26日の6校時目に,合同巡検講演会・生物分野が行われました。そこでは,東北大大学院生命科学研究付属浅虫海洋研究センターの武田哲先生が,7月10 日~7月11日の合同巡検に向けて浅虫海岸や近辺の生物,それらの特徴などをお話ししてくださいました。
 講演会で先生がお話しくださったことは、どれも私たちが知らないことばかりでとても興味深いものでした。その中で出てきた生物の一部を下記で紹介しようと思います。

・ムラサキインコガイ    複数の個体で岩場に足糸という足の先から出る糸でくっつく。
               その個体と個体の間に砂などがたまり仮の砂浜を形成し,それ
               が生き 物たちのすみかとなっている。
・ヒトデ            穿孔管という器官で体の中に海水を入れ,その海水を使って
               足を伸ばすことで移動する。浅虫には,マヒトデ,エゾ ヒトデ,
               イトマキヒトデなどが棲息している。
・カニ             カニは,色や形を区別することができる。それにより天敵や
               エサなどを判断している。浅虫には,イソガ二,ヒライソガニ,
               イワガ二, イボガ二などが生息している。

「生物」講演会の感想

 以下は,以前生物講演会の際に採ったアンケートの中から抜粋した感想の一部です。

○生物が作った環境で、その生物が棲息することに興味を持った。また、自分で足糸を作るという行為が,環境の変化に対する進化なのか,そのような習性なのか詳しく知りたいと思った。

○潮上帯,潮間帯,潮下帯について,潮の満ち引きの関係で,棲息する生物が異なることを知った。

○自分は調べる生物の生態や特徴について無知で,この巡検を通して学んでいこうという意欲が沸いた。

「考古学」講演会

SR21号写真2  7月3日木曜日「考古学」講演会が行われました。講師は東北歴史博物館企画部企画班班長,主任研究員の佐藤憲幸先生です。今回の講演会のテーマである縄文 時代は,約1万年前最終氷河期が終了し温暖化が進むとともに始まったと言われていますが,縄文時代の重要な要素である土器の製作は約1万5千年前~約6千年前に遡る, また磨製石器の製作は約3万年前に遡る等のことがあり,時期の完全な証明はまだなされていません。今回の合同巡検で訪れた三内丸山遺跡は,今から約5千5百年前~ 約4千年前の縄文時代の集落跡で,長時間にわたって定住生活が営まれていました。

「考古学」講演会の感想

 『生物』講演会と同様,アンケート中から一部を紹介します。
○写真がたくさんあり,巡検へのイメージをふくらませることができてよかった。
○今まで土偶が何のために,何をモチーフにして作られたか,わからなかったが,今回で
 女性をモチーフに作られ,安産などを願って作られたものだと学ぶことができた。

講演会のアンケート結果

     ↓講演会を通してもっと深く知りたいと思ったかという質問に対しての回答
SR21号グラフ2SR21号グラフ1
 青,よくあてはまる
 赤,ややあてはまる
 緑,あまりあてはまらない
 紫,まったくあてはまらない
              「生物」講演会アンケート    「考古学」講演会アンケート  

                    「生物」:青59.5%     「考古学」:青56.8%
                         赤35.6%            赤36.5%
                          黄4.9%             黄6.7%
                          紫0%               紫0%

 このグラフは以前収集したアンケートの項目の一つです。アンケート結果をみると,どちらも「あてはまる」の回答が大部分を占めていることがわかります。 2つの講演会を聞いてそれぞれに関心を持つ人がとても多く,それらの内容を詳しく合同巡検で知りたいという意欲や関心の高い人が多かったのではないでしょうか。

合同巡検

SR21号写真3   7月10,11日,台風8号の接近が心配された中,私たち69回生は青森県の三内丸山遺跡,浅虫海岸に合同巡検に行ってきました。一日目の遺跡見学では天候に恵まれなかったものの,二日目の生物実習では雨もやみ無事に終えることができました。驚いた点,興味を惹かれた点,反省すべき点などがたくさんあって,人によってそれぞれ違った多くの発見ができ,今回の巡検で得られたものは非常に大きかったと思われます。これから夏休み明けの発表会にむけての準備が始まりますが,実習で学べたことを自分から積極的に発信できるように頑張って下さい。

三内丸山遺跡

SR21号写真4  青森に到着後すぐに見学した三内丸山遺跡は,2000年に国の特別史跡に指定された縄文時代前期~中期の大規模集落跡の遺跡です。この遺跡が発見された1992年当時は, 青森県営野球場を建設する予定でしたが,その建設予定地に大規模な遺跡があると判明してからは,既に着工していた野球場建設を急遽取りやめ,遺跡の保存が決定されました。 遺跡は約40ヘクタールという広大な範囲に広がっていて,そこから出土された土器,石器,土偶を始めとした数多くの遺物が復元・保存されています。

生物実習

 合同巡検二日目に浅虫海岸で行われた生物実習では,各班で設定した念入りな計画の元,必死になって生物を探したり,実験を行っていました。同じ浅虫海岸でも, 岩礁海岸・転石海岸・砂浜海岸があり,それぞれ生息する生物が異なるため,自分たちの班員が興味のある生物の特徴などについて研究することができました。前日の天候もあったせいか,なかなか目的の生物が見つからず,生物の捜索に多くの時間を費やしていたグループも見受けられました。そのようなトラブルがあった中,予備の研究テーマの実験を行ったり,実験方法の一部を変えたりして速やかに研究を続行するグループもあった中,生物を探すことに気を取られ,本来の実験がうまくいかなかったグループもあったようです。今回の生物実習で,ある意味それぞれの問題解決能力が問われていたのではないでしょうか。

講評

 今回の合同巡検のようすについて,先生方から講評を頂きましたので掲載します。

佐藤祐太先生
 生物実習では,思い通りにいかなかった班,予想外の結果に驚いた班,臨機応変に軌道修正した班など,皆さんの努力がさまざまな形となって現れていたように感じます。浅虫で得たものを成果として示せるかどうかは今後のまとめに懸かっています。うまくいかなかったとしても,次に活きれば失敗ではない。どの班も,次の合同巡検に活かせる形を示しましょう。

野町聡志先生
 初日は雨にたたられましたが,海洋生物研修がしっかりできたのが何よりでした。海で採集をしたり,実験をしたりの準備が少し足りなかったのかなという気がしました。

伊藤博之先生
 日本史の担当として,三内丸山遺跡見学のときに雨が降ってしまい残念でした。そのせいで予定より早くミュージアムに着いたこともありますが,早めにミュージアムの見学を切り上げていた人が多かったように思います。その中で最後まで見学を続けていた人は立派でした。生物実習は、前日の天候の影響で生物が少なく, 満足できる結果を得られなかった人が多かったように思います。しかし皆,今回の巡検は活動を工夫し,楽しんでいるのを感じられました。ただ,男子はもっとふざける人が多くてもよかったのではないでしょうか(笑)

編集後記

 今回の茶畑SRtimesはいかがでしたか?先日の合同巡検はうまくいった人,あまり納得のいかなかった人など様々だったと思います。もう終わってしまったような気になっている人もいると思いますがこれからレポートまとめやポスター発表があります。夏休み中も忙しいですが,各自でうまく計画して締切までに提出物を提出できるように頑張ってください。

 なお今後の詳しい予定については先日配布した「生物実習のまとめ」を参考にしてください。

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