SSH(スーパーサイエンスハイスクール)

茶畑 SR times 第22号 「校外研修」

SR22号ロゴ

  7月3日(木)・4日(金)の2日間,本校2学年は校外研修で東京方面に行ってきました。自らの研究課題設定から研究に関わる 訪問先との交渉,当日の訪問まで生徒が主体的に企画・活動するという,本校の標語「自発能動」にふさわしい行事となりました。 今回は研修1日目の夜に行われた分野別の学術講演会(OB講演会)を中心にお伝えします。

① 学術講演会(人文系)

SR22号写真1 SR22号写真2
講師
   :飯塚卓也先輩
 (高36回生・森・濱田松本法律事務所パートナー)
   :加藤要介先輩
(高51回生・デロイトトーマツコンサルティング(株))
 今回は,「未来の社会を担うために私達に本当に必要なものは何か」について2人のディスカッション形式で講演していただきました。お話の中では,まず高校での学習の意義についてお話をいただきました。加藤先輩は,「数学(とりわけ関数)は大学でもよく使うから文系でも必須。一方,自分にとって苦手な教科も,受験にとらわれずに『自分の教養を深める』という意味で取り組んでほしい。大学や社会に出て,思わぬところで役立つことがある。」とおっしゃっていました。次に,文系とは理系とどう違うのか,についてお話がありました。飯塚先輩は「文系と理系は物事の『捉え方』が違う。理系は論理的思考が得意な人が多い。それに対して文系は物事の概略をつかんで柔軟に対応できる人が多い。ただ,社会に出ると文理の差が問われることはほとんどないから,得手不得手をお互いにカバーすることが大事だ。」とおっしゃっていました。社会人である先輩方のお話を聞き,自らの勉強・将来について深く考える機会を得ることができました。

② 学術講演会(理系)

SR22号写真3
【深部低周波微動などの「スロー地震」の発見】
講師:小原一成先輩
    (高30回生・東京大学地震研究所教授)
●スロー地震とは?
地震の前にノイズのような波群が観測された。複数地点で同じノイズが観測されることはふつうないので奇妙であった。この波はP波,S波が不明瞭で従来の方法での震源特定は不可能である。そこで地点ごとに波を順々に見ていくと,少しずつずれていたことから,これを遡って震源を特定した。この原因はプレートがゆっくりすべることなど様々で,総称してスロー地震と名付けた。
●科学を学んでいく上で大切なこと
好奇心を大切に,現象を一つ一つ明らかにしていく。一見,ただの「ノイズ」に見えることでも,なにか重要なことが隠されているかもしれない。研究を重ねればこれから起こる大きな地震を予測することができるかもしれない。
 最後に,小原先輩は「この学校の校訓である『自重献身』,標語の『自発能動』がなければこのような発見はできなかった」と語った。

【出会い―友人とブラックホール】
講師:細谷暁夫先輩(高17回生・東京工業大学理学部物理学科名誉教授)
●ブラックホールとは?
・銀河の中心に存在し,とても強い重力を持った天体(光も脱出できない重力のため目で見えない)。しかし,ガス雲がブラックホールに近づくことを利用してブラックホールの「影」を目で観測できるかもしれない。

③ 学術講演会(医歯薬系)

SR22号写真4 SR22号写真5
 講師:髙橋龍太郎先輩(高22回生・東京都健康
          長寿医療センター研究所副所長)
  :伊藤智夫先輩(高26回生・北里大学薬学部
            薬剤学教室教授・薬学部長)
 薬学系では街の薬局が今あるべき姿について,医学系ではハンセン病の患者に対する歴史などについて,教えて下さいました。また,医薬系の内容のみならず, 先輩方が高校卒業後からどのようにして今に至るのか,という面白いエピソードなども楽しく聞くことができました。お話の中で2人が共通しておっしゃっていたこと がありました。それは「人生の目標をまず見つけて,それに向かって努力することが大切だ!」ということです。また,伊藤先輩は,「よく学び,よく遊べ!」 ともおっしゃっていました。これは学生の本業は勉強だが,勉強の合間に自らの人間性を磨くための休息を入れることが必要なのだそうです。 これによって諦めずに目標に向かって努力することができるそうです。

④ 全体を通しての感想

SR22号写真6 SR22号写真7
  •  様々な人とあってたくさんの経験をした研修は,学術研究のみならず,自分の「これからの学び」について考えることができた充実したものだった。 社会人は何事も「自分で考える」ことが大事なのだと感じた。
  •  現在話題になっている「チーム医療」のお話も聞くことができ,より医療界の知識を深め,より視野を広げられてとてもいい機会になりました。 今回の講義で学んだ,「医療界ではたらくために必要なこと」を今後の生活で得られるように努力していきたいと思います。
  •  訪問先の方々から,普段学校にいる時では調べるのが難しい遺伝子関連の企業の関係の話や人生の役に立つ話が聞けたのでとてもよかった。
  •  今までは高校生にできる実験やインターネット,文献による調査だけでしたが,今回の研修では最先端の研究施設を見学できてとても良い経験になりました。

編集後記

 今回の研修は,興味のある分野に関して「人に会って」お話を伺うことが最大の目的でした。仙台に戻ってきた一高生の顔を見ると何かを得たような満足そうな顔 だったのが印象的でした。これからは夏から秋にかけて中間発表会の準備を行っていくことになります。今回得たものを生かし,自分の研究をより質の高いものにして いきましょう!!それができて初めて,校外研修の成果が出たと言えるのではないでしょうか。

SSH

PDFファイル(サイズ:xkbytes) は、Adobe Readerでご覧ください。
もし、インストールされていない場合は、 HPで必要なソフトサイト(無料)より、ダウンロードしてください。 もしくは、Google社の無償ブラウザChromeHPで必要なソフトをご使用頂いてもPDFファイルをご覧になれます。

ページのトップへ戻る