SSH(スーパーサイエンスハイスクール)

茶畑 SR times 第28号 「学術研究SAB課題研究中間発表会」

SR25号ロゴ

 9月18日(火)の6・7校時に2学年の学術研究SAB課題研究の中間発表会がありました。ポスター・パワーポイント・レジュメというように各ゼミごとに様々な発表形式が使用され工夫を凝らしていました。各ゼミの内容・様子について報告します。

●物理


 発表形式・・・レジュメおよびレポートをスクリーンに投影
 発表時間 5分(質疑応答3分)


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 物理ゼミには,より発展的な研究を行うSゼミ(物理部によって構成)と,Aゼミに分かれている。Sゼミの1班と2班は他の班に今後の参考にしてもらうために英語でレポートを作成した。本ゼミでは最終的にすべての班が英語による発表を行う予定だが,今回は初めてということで日本語で行った。発表の制限時間は5分であったが,ほぼすべての班がそれを超過してしまうほどの内容の発表を展開した。ただ,原稿を凝視したまま発表を行うものや,緊張していたせいか時々言葉を詰まらせてしまうものも見られた。発表会が開かれる際には一度でもリハーサルをしておくことが肝要であろう。また,現時点での研究結果については定量的ではなく主観的な考察が多かったように感じられた。このことは質疑応答の時間でも多く指摘されていた点である。自然科学における研究というものはやはり定量的な考察が行われて然るべきである。各班,今回指摘されたことを踏まえて,研究を進展させていくことが望まれる。

●化学


 発表形式・・・パワーポイント、発表時間 5分(質疑応答1分)


 発表中はどの人もしっかりと,静かに聞いていた。発表者の態度もまじめだった一方で,発表後の質問が少なかったように感じられた。ゼミ担当者からは,少ない時間だったにもかかわらずよく仕上げることが出来たという声があった。
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アドバイスとしては,まず,プレゼンテーションの作り方について「聴衆により分かりやすくするために,図や関係式を入れる」という点が,また研究そのものについて 「出典を明らかにしてほしい」ということであった。また,小さいことでも驚けることがあれば,研究になり得るという話もあった。今後の研究でこの「小さな驚き」を発見できるように取り組めたらいいと思う。

●生物


 発表形式・・・パワーポイントによるプレゼンテーション
 発表時間 7分(質疑応答4分)


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 グループごとに研究方針や現状報告,実験方法,今後の活動内容などについての発表が行われた。生物ゼミの研究対象は魚,鳥,人間,虫,イネまでに及ぶ。この発表の成果は「研究の進度や研究対象に対する理解度は,グループによって各々である」ということや,「全体的に見ると研究の進め方が遅れていると分かった」 ということである。先生の講評としては,「自分の研究したいテーマなのだからもっとその分野を理解するべき」「実験をするときはもっとその方法や意味を考えてからするべき」 ということだった。今回の発表を踏まえて,グループごとに新たな課題が見つかり,今後の方針が明確に決まってきたと思う。

●地学


 発表形式・・・レポート、発表時間 5分(質疑応答10分)


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 地学ゼミでは,各班,自分たちで研究・調査したものについて考察をして,しっかりと発表していた。発表はスムーズに行われたが,こうした発表の場に慣れていないのか,時折原稿やメモを見ながらの発表が見られた。しかし,聴衆側は発表を真面目に聞いており, 疑問に思った点は積極的に質問をするなど中間発表に対する真剣さが見られた。担当教員からは鋭い質問やアドバイスが出て,今後の活動に向けた改善点や見通しが立った。 講評としては,「専門用語の説明が少ない」,「説明や質問をよりコンパクトにまとめる」といったものが挙げられた。

●数学


 発表形式・・・レジュメ、発表時間 5~7分(質疑応答は2分以内)


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 発表は淡々と良好な雰囲気の中で進んだ。担当者からは,「研究テーマ設定の理由が深く明記されていない」,「レポートの形式を守っていない人が多い」,「独自性に欠けている」などといった指摘を受けた。数学ゼミは,先生の話をしっかりと聞いていない人が多いように見受けられるので,担当者からのアドバイスを踏まえて,一人ひとりがいかにレポートの完成度を高めてくるかが大事であるのではないだろうか。

●情報


 発表形式・・・パワーポイント、発表時間 3~8分(質疑応答2~4分)


 情報ゼミでは個人研究とグループ研究の両方があり,研究内容やその規模によって個人で進めるかグループで進めるか分かれている。今回の中間発表は,個人研究の場合は一人,グループ研究の場合はグループでの発表であった。発表方法は,発表する班ごとにPowerpointでスライドを作成しプロジェクターで投影した。ゼミ担当の先生からいただいた講評は,「最終的な完成像を具体化する」,「(ソフトの開発に関して)まず簡単な機能を実装し,
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その後ユーザーのニーズに合った機能を追加する」ということだった。ゼミ担当の先生からいただいた講評は,「最終的な完成像を具体化する」,「(ソフトの開発に関して)まず簡単な機能を実装し,その後ユーザーのニーズに合った機能を追加する」ということだった。 情報ゼミでの研究内容はソフト面,ハード面(装置そのもののこと),と幅広いが,コンピューターの基本的な使い方やプログラミングの原則などは共通しているので, 互いに情報を共有し合い,今後より良い研究を進めていきたい。

●国語


 

発表形式・・・口頭発表(資料がある場合は別途掲示)、発表時間 4~6分


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 質問が多く,発表する側の一方的な発表だけで終わらない活発な発表会であった。提示資料を準備したり,聴衆参加型の発表形式にしたり,といった発表会の構成・ 表現に工夫が見られ,これまでの活動の成果が十分に表れていた。一方,内容については表面的で薄いものが多かったため,文献調査等に力を入れ,研究に深みを出していくことが必要だと思う。これから結論を出していく際には,これまでの研究の成果である仮説,実験,アプローチ等の内容を生かすために,第三者視点が重要になるとゼミ担当者からアドバイスをいただいた。客観的視点を発表形態だけでなく中身にも反映させていくことで更によい研究になっていくと考えられる。今後に期待したい。

●地歴


 発表形式・・・レジュメ、発表時間 4~7分


○ゼミ担当,千葉博幸先生からの講評
 発表を聞いた中で主に2つの印象を受けた。1つは,頭の中でストーリーを決めて大まかな枠を作っている人。もう1つは文献調査に入りすぎて結論を見失っている人。前者は方向転換も視野に入れての研究も,後者にはとりあえず他人に短く話して,
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聴衆が「おもしろい!」と言ってくれる研究内容を目指すように,とのアドバイスを頂いた。
○中間発表のゼミの雰囲気
 中間発表だったため,研究内容に穴があったものの,テーマの方向性としては面白いものが多く,皆真剣に聞いて評価していたように感じる。今後は受けたアドバイスを基に,より研究内容を深めていってほしい。最終発表が楽しみである。

●公民


 発表形式・・・レジュメ、発表時間 4~5分(質疑応答1~2分)


 公民ゼミの特色上,一人ひとりの発表内容が濃く,それを理解しようと皆熱心だったように思う。ただ,そのために与えられた発表時間を大きく超えてしまうものが多く,後半は駆け足で終わってしまったのは残念であった。内容に関してはどのテーマも興味深いものであったが,難しい語句や複雑な制度が多く,今後の研究でそれらを完璧に理解し,よりわかりやすく他者へ伝えられるようになることが大切であると思う。「情報収集をする際は,情報の正誤を的確に判断し,より確実性の高い情報のみを使うこと,また,参考文献は必ず明記すること」と伊藤先生からのご指摘を受けた。また他のアドバイスでは,一人だけでなく,さまざまな人の意見を取り入れる,というものもいただいた。政治や経済の話だと,考えや意見は一つではなく全く正反対であったり中立であったり,といったたくさんの立場からの考えがある。 自分の意見とは異なる意見にも目を向けて,さまざまな立場から研究を進めていくことで,よりレベルの高い研究になると思う。

●英語


 発表形式・・・レジュメ、発表時間 3~5分 平均4分


 質問のほとんどが先生からのものであったため,もう少し生徒からの積極的な意見が欲しかった。黒板を利用して発表した生徒もいて,具体的な仮説が多く見られた。アンケート調査を研究方法として利用しようとしている班が多かったが,研究対象が不確定であったり,調査内容の認知度が
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低かったりしたため,質問が集中していた。研究内容としては,女子の場合は自分の好きな外交人作家,及びをテーマや研究方法として利用していることが多く,男子の場合は英単語の成り立ちや英語教育などの言語そのものに対する研究が多く見られた。効率的な英語学習や国際的な日本像などを求め,学術研究で得たものをそのまま将来に役立てようとしている人が多いが,その分テーマが漠然としているので自分なりにテーマを絞り込むことが大切とのことだった。

●保健体育


 発表形式・・・パワーポイント、発表時間 7分(質疑応答3分)


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 今回の発表を通じて体育ゼミの研究内容は「体育関係」と言っても,「筋力トレーニングと運動・精神面や身体面の関係」や,「アンダーシャツの有用性」といった運動そのものに関する内容だけでなく,認知症についての研究,スポーツの歴史など広いものなのだと感じた。発表においては,発表者自身はもちろんのこと,聞いている側の人の姿勢も真剣だった。しかし,普段調べて学ぶことの少ない専門的な内容だったために,質問がほとんど見受けられなかった。担当の先生方からも「暗い雰囲気であったのでもっと質問が飛び交うと,より良い発表会になるのではないか」という講評をいただいた。今回の発表でもう一度研究内容を見直す必要がある班や,その他何らかの改善を施す必要がある班が多いと思う。今回の発表会で明確になった問題を真摯に受け止め,今後の研究に繋げていくことが大切だと感じた。

●音楽


 発表形式・・・レジュメ、発表時間 3~4分(質疑応答1~2分)


 音楽という1つの分野でも各自で着眼点が異なっていて面白かった。
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人数が少ないこともあり,質疑応答も活発でそれぞれが改善点を見つけることができたと思う。音楽ゼミは,音楽療法について研究している2人のグループ以外は全員が個人研究である。研究方針・仮説などが曖昧な人や,目的がはっきりしない人が多数いたように思える。音楽の感性は目に見えるものではないし,数値にできるものではないので難しいと思うが,データ集めや文献の読み込みアンケートの集計に力を入れて頑張っていくべきだと思った。
<担当者から>
 答えのない問いを追求し続け,真実を見つけることを目的とするのではなく私たちの生活に役立つような意義のある研究をしてほしい。また,まだ内容が浅いところが全体的に多いので,これから深めていってほしい。

<<編集後記>>


 今回のSR timesは,各ゼミの発表内容を取り入れたため分量が増えて編集が大変だったが,無事発行できてよかった。今回の中間発表は,どのゼミも時間がない中でよく準備をしていたように思った。今後,年明けのSSH学校公開に向けて各班ごとに研究を進めていくことになるので,今回の発表会で得た経験・アドバイスをもとによりよい研究にしていきましょう。

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